アラブ首長国連邦の技術革新研究所が「ファルコン基金」を創設、生成AIモデルのオープンソース化を支持

世界的な科学研究センターの大手であり、アブダビ先端技術研究評議会（ATRC）の応用研究の柱である技術革新研究所（TII）が、「ファルコン基金」の創設を発表しました。非営利のファルコン基金はオープンソースの生成AIモデル開発を推進し、技術開発を加速させるオープンソース・プロジェクト周辺の安定的なエコシステムを構築することを専門とします。TIIは創設メンバーとして、プロジェクト資金に3億米ドルを拠出することを決めています。

ファルコン基金は名高い「世界政府サミット（WGS）2024 」で創設されました。AIが絶え間ない成長の道筋を描き続ける中、ステークホルダー同士の協力を仰いで透明性のあるガバナンス・モデルを確立し、知識交換を促進する上で重要な分岐点となります。

TIIが有する国産のファルコンAIモデルを始めとして、同基金はステークホルダー、開発者、学界、業界、そして個人を集め、貢献者が助け合って行う意思決定の力を実感できるようサポートします。世界中の大学に所属する著名なAI教授やAI分野の主要な業界プレーヤーなど、素晴らしいファルコン基金大使たちの力を借りて、AIの民主化を推し進めます。

同基金は、ファルコン・モデルが特定の業界や分野に対応するためのカスタマイズに対応することになります。また、ファルコンAIの継続的研究と開発にオープン・コンピューティング資源を使えるようにすることで、さまざまな用途と状況でモデルの適応性を確保する堅固なエコシステムを提供します。

ATRCのH.E. Faisal Al Bannai事務総長は、今回の発表に際して次のように述べています。「AIが前例のないペースで発展し続ける世界では、ファルコン基金のようなイニシアチブが、AIの透明性とアクセシビリティーを高める方向に開発の軌道を誘導する上で重要な役割を果たします。」

TIIのCEOを務めるRay O. Johnson博士は次のように述べています。「私たちはAIの透明性と連携を促進することに全力を尽くしています。UAE（アラブ首長国連邦）の協力精神をAI開発に広げて開示性の新基準を設け、世界各地でオープンソースを支えている他のあらゆる団体に参加を呼びかけます。」

同基金の恩恵を受けるのは、連携団体と、責任あるオープンソースAIを支持する団体のすべてです。ファルコン基金は外部ベンダーへの依存を最小限に抑える際、技術的な選択を独立して行えるようにすることで事業の継続性を担保します。オープンソースに取り組むあらゆるステークホルダーに開示された組織である同基金は、人工知能への規制と法的枠組みの一環としてグローバルなベスト・プラクティスを活用します。

AIのオープンソース化と革新に対するファルコン基金の取り組みは、進歩的なアプローチを表しています。このアプローチはアブダビとUAEが技術主導の未来に飛び込めるよう助け、世界のコミュニティーが将来性あるAIの進歩を目指して業界間で連携を取る際のサポートとなります。

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